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拳との対話 -Maple Story Chronicle- (1)
エリケン:えー、今日は拳さんとお話できるということで少々緊張気味なんですが。戦士の棟梁(笑)にお話を頂くということで、正装で参りました。

拳を開いて立て:まあ、そう緊張なさらないで(笑)。
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エ:本来ならば、ハインズさん、ダークロードさん、ヘレナさんにも来て頂きたかったんですが、どうも皆さんお忙しいようで、どうにか拳さんだけには来ていただきました。ありがとうございます。あ、別に拳さんがお暇であるという訳ではありませんが(笑)

拳:いやいや、ハインズはね、来ようと思えば来れたんですよ。「ワシもいろいろあるんだ」とは言っていましたがね。彼はなにしろ「ええ格好しい」なんです(笑)。4人の中でも一番年上でしょう?プライドがなにせ高い。あれで本当は来たがっていた。エリニアの住民は、これはつまり妖精達ということですが、全体に誇り高いですな。「お前らとは育ちが違うぞ」と(笑)。
実は、ここに来る前に彼から手紙が届きましてね、「次回ならば行けるかもしれない」と(笑)。本当は今日も来れたんですがね。

エ:なるほど(笑)。さて、今日来ていただいたのは、メイプル島からビクトリア大陸、そしてオシリア大陸と続く、いわば「メイプル国の成り立ち」について、お話したいと思いまして。
私たちは、親の顔を知らずにメイプル島に生まれまして、まあ、それから先は、過去を知ろうともせずにここまで来てしまった感がありましてね。日々、暮らしていくのに精一杯だったというのも事実であるわけですが。

拳:そうかもしれませんね。

エ:そこで、ここはひとつ、じっくりと腰を据えてメイプル国の太古からここまでに至る歴史を紐解いていただこうかと。

拳:いやあ、それは荷が重いですね。なにせ、私も未だに現役のつもりですから(笑)。さて、ではまずどこからお話いたしましょうか。

エ:最初に伺いたいのは、メイプル島とビクトリア大陸の関係なんですが。メイプル島というのは、いや、私も相当以前に島を出てしまったものですから曖昧ではあるんですが、「それなりに平和な暮らしではあったな」という記憶があるんですね。あの島は以前からそういう場所だったわけですか。
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拳:そうですね。今ほどでは無いにせよ、それなりに牧歌的ではありました。その前に我々4人、ハインズ・ダークロード・ヘレナ、そして私の関係を知っておいた方がよろしいと思うのですが。ハインズ以外の3名は、そもそもメイプル島で生まれ育ったんです。

エ:ほう。ハインズさんは違うと。
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拳:ええ、ハインズはビクトリア原住民を祖先としておりますね。これについては後ほどお話しますが、太古のメイプル島住民、つまり我々の祖先にとって、ビクトリアは未開の地であると同時に、「神が宿る地」ととらえていた節がありますね。その呪術的な部分はハインズに代表される妖精と呼ばれる者たちが、かもし出しておったのでしょう。もっとも妖精たちにとっては、メイプル島の方がよっぽど未開の地だったんでしょうけどね(笑)。
いずれにしても、ダークロード、ヘレナ、そして私の祖先たちはメイプル島をルーツとしております。

エ:今でこそ、メイプル島は職につく以前の子供達が過ごす場所、という島になっておりますね。そもそも職業につくことができない。その頃のメイプル島は、今のような職業制となっていたのでしょうか?

拳:未分化ではありますが、ある程度の棲み分けは出来ておりましたね。今でこそ、私は「戦士の親玉」の様に言われておりますが(笑)、そもそも、戦士の始まりはですね、メイプル島の農民であったわけなんです。

エ:そうなんですか?!

拳:そうですね。私も鍬や鋤をもって、アムホスト周辺で畑を耕していましたよ。父親と一緒に、「今年のリンゴは上出来だ」なんて言っておった。今でも二週間に一度の休暇には、ペリオン周辺で細々と趣味の農園をやっております(笑)。
のちに我々はビクトリアに移住するわけですが、それにあたっても、まずは開拓をしないとならんのです。それがやがて「開拓した自分の土地を守らないといかん」ということになって、鍬や鋤が、斧や槍といった武具に変化していくのですね。それが「戦士」の始まりなんです。戦士とはそもそも開拓農民だったのですよ。

エ:ヘレナさんや、ダークロードさんはどうなんでしょう?
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拳:ヘレナは弓士であることから分かるように、当然のこと狩猟民の末裔ですね。今の四職業、私たちは「四民」と呼んでおりますが、その中でも一番の奔放な血をもっておりますね。ヘレナをみればよく分かるでしょう?お転婆なところは、実に狩猟民の流れを表しておりますな(笑)。
当時、メイプル島の中心はアムホストだったわけですが、我々が作った農作物とヘレナ達が狩って来た肉類は、よく交換されておりましたよ。肉といってもデンデンが主ですがね(笑)。
アムホストは、今でこそ随分とのんびりした村になってしまいましたけれど、かつては本当に大きな街でした。裕福な家も多かったですね。

エ:ダークロードさんは、やはりそれを狙う盗賊の末裔なのでしょうか?
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拳:いやいや、ダークロードは、あるいはダークロードに代表される、今の職では「盗賊」という呼び名の集団はですね、意外に思われるかもしれませんが、メイプルでは「行政官」の役割を果たしておりましたね。役人みたいなものですね。まあ役所なんていうものはありませんが、街の仕切り役をつとめておりました。

エ:ほう、それは意外な話ですね。どちらかというと、身のこなしが早くて隠密な活動をしているイメージがあります。むしろ役人とは対極にあるような気もしますが。

拳:彼らはですね、なにしろ弁が立つんです。ダークロードはその典型ですね。さすがにハインズには負けますが(苦笑)。今は「無口なイメージ」がおありかと思うのですが、メイプル出身の我々の中では一番頭の回転が速い。身のこなしが素早いと、脳の働きもそれに追いつかないといかんのでしょうな(笑)。
我々、黎明期の戦士というのは、体力こそあるが交渉ごとは苦手なんですね。どうも「だったら体を動かせ」という伝統というか文化がある(苦笑)。弓士たちはさらに寡黙ですね。のんびり話していたら、獣たちが逃げてしまう。山野を走りぬく部族です。その中で、ダークロードの一族達は、「だったら俺達がこの街を仕切るしかないだろ」ってことになったようですね。

エ:なるほど。簡単に言うと、戦士は農耕民、弓士は狩猟民、盗賊は都市生活者であったと。その素地があって、今の職業へ分化していくわけですね。
さて、今日はまずは初回ということで、ビクトリア先史といいますか、メイプル島時代について、簡単にお話いただきましたが、次回は「ビクトリア大陸への進出」をテーマにして、さらに拳さんに伺いたいと思っております。今日はありがとうございました。

拳:こちらこそ。でも、次回もハインズは来ないと思いますよ(笑)
by fabken | 2006-04-26 01:48 | Chronicle
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